【贖い】
人は、アダムの罪ゆえに、やがて永遠に滅びゆくものとなりました。そこから救われる方法は、福音を受け取ることですが、福音を理解する上で最も大切なキーワードは、「贖い」です。
しかも、それは「血による贖い」です。
何故、「血による贖い」が重要なのか。
神は、人が罪を持ったまま永遠に生きることのないように、恵によって人をエデンの園から追放されました。
そのときに、初めて生けるものの血が流されたのです。
それは、その「血の贖い」をもって罪に覆いをかけるためです。
何故なら、血の中に命があるからです。
人は、神が命じられた通り、毎年、動物の血をもって、罪に覆いをかけていたのですが、新約に生きる私たちには、「御子の血による贖い」が与えられました。
「贖い」とは代価を払って買い戻すことです。
聖書は創造主に反逆し悪魔の支配下に置かれていた私たちをイエス・キリストがご自身の血の代価によって創造主の元に買い戻してくださったと教えています。
それは、さばき(苦難)からの救いであり、神の子としての権利の回復を意味します。
①さばき(苦難)からの救い
贖いとはさばきからの救い、また罪からの救いです。
キリストは私たちの罪を負い、私たちを救い、義なる者としてくださいました。
キリストは私たちの病を負い、癒しを与えてくださいました。
またキリストは私たちの呪いを負い、祝福を与えくださいました。
キリストは十字架の贖いを通して、これらすべてのものを交換してくださったのです。
キリストは十字架の上での犠牲を通して、私たちを束縛しているすべての悪しきものを引き取ってくださり、ご自身の持っておられるすべての良きものを私たちに与えてくださったのです。
贖いとは呪いと祝福の交換です。
②神の子としての権利の回復
贖いとは神の子ども(相続者)としての権利が回復されることです。
キリストは十字架の贖いを通して、私たちに、子どもとしての立場を回復してくださったのです。
それ以前の私たちは、父である創造主との 関係を失い孤児のような存在でした。
私たちを取り戻すために、キリストは十字架の上で父なる神から見捨てられた者とならなければならなかったのです。
(創世記3:21)
21 神である【主】は、アダムとその妻のために、皮の衣を作り、彼らに着せてくださった。
(レビ17:11)
11 なぜなら、肉のいのちは血の中にあるからである。わたしはあなたがたのいのちを祭壇の上で贖うために、これをあなたがたに与えた。いのちとして贖いをするのは血である。
(エペソ1:4〜14)
4 すなわち、神は私たちを世界の基の置かれる前から彼にあって選び、御前で聖く、傷のない者にしようとされました。
5 神は、みむねとみこころのままに、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられました。
6 それは、神がその愛する方にあって私たちに与えてくださった恵みの栄光が、ほめたたえられるためです。
7 この方にあって私たちは、その血による贖い、罪の赦しを受けています。これは神の豊かな恵みによることです。
8 この恵みを、神は私たちの上にあふれさせ、あらゆる知恵と思慮深さをもって、
9 みこころの奥義を私たちに知らせてくださいました。それは、この方にあって神があらかじめお立てになったみむねによることであり、
10 時がついに満ちて、実現します。いっさいのものがキリストにあって、天にあるもの地にあるものがこの方にあって、一つに集められるのです。
11 この方にあって私たちは御国を受け継ぐ者ともなりました。みこころによりご計画のままをみな行う方の目的に従って、私たちはあらかじめこのように定められていたのです。
12 それは、前からキリストに望みを置いていた私たちが、神の栄光をほめたたえるためです。
13 この方にあってあなたがたもまた、真理のことば、あなたがたの救いの福音を聞き、またそれを信じたことにより、約束の聖霊をもって証印を押されました。
14 聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証です。これは神の民の贖いのためであり、神の栄光がほめたたえられるためです。
(第2コリント5:21)
神は、罪を知らない方を、私たちの代わりに罪とされました。それは、私たちが、この方にあって、神の義となるためです。