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【マダバの地図】

 ヨルダン王国の首都アンマンの南西およそ30km地点にマダバという町がある。
この町は床に地図をモザイクで描いたギリシア正教の教会が有名で、その地図に北はフェニキア海岸から、南はエジプトまで、 主としてエルサレムを中心にイスラエルおよびトランス・ヨルダンが描かれている。
 この地図のエルサレムには、「ネア・テオトコス教会」(新しい神の母教会)が描かれている。 この教会が奉献されたのが、ユスティニアヌス大帝(西暦527-565年)時代の543年であったので、 このモザイク地図はそれ以降の6世紀に作成されたと判断される。まだイスラームの岩のドームが作られる前です。

 地図の左上には、「聖なる都エルサレム」と赤字で書かれています。

ローマ時代には、カルド(軸)と呼ばれる主要道路が作られていたが、この地図にも描かれている。聖地旅行で、私たちが歩いたカルドの遺跡がまさにそれだ。

街の中央には、聖墳墓教会も描かれている。

特筆すべきは、岩のドームはもともと無かったけれど、当時にもあった神殿が描かれていないことだ。

すでにこの時に、エルサレムの街から、ユダヤ色を取り除こうとしている置換神学が見て取れます。

聖地旅行でエルサレムのカルドを歩くとき、このマダバの地図のレプリカが展示されているのを見ることができます。

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