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パ【パワーフォーリビング】
 ある日曜日の朝のことです。それほど昔の出来事ではありません。

巨大なロケットに取り付けられた風変りな形地をした宇宙船のコックピットに、三人の男たちが乗り込んでいきました。

そして全世界が息をのんで見守る中、宇宙船コロンビア号のカウントダウンが始まりました。

 

それまで、地球の軌道を回り、また地上に戻って来たという宇宙船の例はありませんでした、その実現には途方もなく大きな力が必要でした。

ロケットの全長は約56メートルで、

総重量は約2千トン、

燃料は約1890万リットルを搭載し、

2千250トンの推力を備えていました。

たった2分で宇宙船を高度37kmにまで打ち上げることができる力です。

 

コロンビア号は高度300kmまでに上昇し、時速2万7千kmで地球を一周しました。

合計すると、コロンビア号は7日間で113回も地球の軌道を回ることになりました。

 

コロンビア号は、それまで見たこともない驚くべく力を世界に見せつけました。

ジャーナリストたちは、この宇宙船を鷲に譬えました。

しかし実際には、鷲ではなくただの巨大な金属の塊に過ぎませんでした。燃料が切れると白熱で光りながら大気圏に突入し、カリフォルニアの砂漠に落ちるようにして着陸するほかなかったのです。

宇宙船コロンビア号は堂々たる科学的異形と言えます。しかし所詮、地上を離陸し、上空を飛び続ける力は人間によって作られたものです。

 

鷲は、上昇気流、つまり地上から立ち昇る温かい空気流を見つける能力のゆえに、時には翼を動かさなくても、ずっと空中を飛んでいることができるのです。

しかしコロンビア号は鷲ではなく、宇宙船でした。そのため、いつか地上に落ちてくるのが宿命だったのです。

 

コロンビア号が鷲になる唯一の方法は、もともと鷲ととして生まれるか、鷲として生まれ変わるしかありません。

 

これが、私たちのほとんどが抱える、いや、すべての人が抱える問題です。

人はある程度の力は生まれ持っています。しかし、最後までやり抜いていくほどの力は持ち合わせていないのです。

中にはいいスタートを切るものの、いつかは必ず力尽きて地上に落ちて来てしまう人もいます。

それ以外の人は、ロケット発射台から飛び立つすらできません。

発射台に居座って、今にも止まりそうなエンジン音をだすばかり。

また、そうする力すらなく、ちょっとした風で地に倒れてしまい、あたかも最初から存在していなかったかのように忘れ去られてしまう人もいます。

 

最近、各分野において成功をおさめている人たち、自分の職業においてトップに上り詰めた人たちに、彼らの人生について聞きましたが、この人たちは遅かれは早かれ落ちてしまう運命にある、いわば「鉄の塊」ではく、高みに舞い上がっていく本物の鷲のような人たちです。

 

彼らに、このように高みを飛び続ける力は何かと聞くと、全員が口をそろえたようにこう答えます。

神です、と。

 

「神様ですって?」とあなたは首をかしげるかも知れません。

「神とは、どの神のことですか?」という問いに対して、その著名人たちはやはり皆同様に、「万物をお造りになった創造主の神様であり、約2000年前に私たち人間の一員となって実際にこの世に来られた神様、イエス・キリストです。」と答えました。

 

そうです。彼らは、自分たちの生きる力は、神様との個人的な関係から来ていると言ったのです。

 

人間の努力によって空へ打ち上げられた宇宙船コロンビア号のようなものではありません。

この人たちは皆、人間の方法を試したが、その空しさに気づいたと一様に語ります。

しかし、神様に助力を仰ぎ、神様に自分の人生を委ねた時から、彼らは高く舞い上がり始めたのです。

「まあ、確かにすでに成功した人なら神様も助けて下さるでしょうが、私はどうでしょうか?」

ちょっと待って下さい。神様は有名人や裕福な人だけのための存在ではありません。神様は、アルコール中毒の人たち、薬物中毒のひとたち、力を失ったために宇宙を当てもなくさまよっていて、いずれは地上に墜落してたたきつけられようとしている(あるいはその前の大気圏突入で燃え尽きようとしている)先ほどの宇宙船のような人たちも愛しておられます。

神様は、失業者も、浮気の罠に捕らわれてしまっている主婦も、孤独なティーンエージャーも、挫折感を味わっているビジネスマンも愛しておられます。

 

神様はあなたと愛しておられます。

そして、もしあなたが神様にお仕えさえすれば、神様は行くべき道を導いてくださるだけでなく、生きる力も与えてくださいます。

 

それが、この本の内容であり、目的です。つまり生きるための力(パワー・フォー・リビング)を見出すことです。

大昔のことですが、預言者(神からのメッセージや予言を伝える人)のイザヤは、これを見出していました。

イザヤが書きしるしたことが真実であることは、時代を越えて、何百万人にも上るあらゆる階層の人たちによって実証されてきました。

今度はあなたが試してみる番です。そして、神様に力を、それもただ生きるためだけの力ではなく、豊かに生きるための力をいただいてください。

イザヤはこのように言いました。

 

「しかし神様を待ち望む者は、新しい力がみなぎり、わしのように翼を張って舞い上がります。いくら走っても疲れず、どんなに歩いても息切れしません。」

(イザヤ40:31)

 

ジェイミー・バッキンガム

(パワー・フォー・リビング)

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