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【イエスが話されていた言葉】
​ イエス時代、この地方で話されていた言葉は、「アラム語」「ヘブル語」「ギリシア語」です。

「アラム語」は、「ヘブル語」と良く似ていますが、シリア、メサポタミアを始め、中東の広範囲で使われていた言語なので、それゆえに、他の文化から影響を受けた文字もありました。

「ヘブル語」は、律法学者やパリサイ人など宗教家が使っていた言葉ですが、シナゴーグでは、ヘブル語で聖書が朗詠されていたので、一般庶民も話せたであろうと考えられます。

「ギリシア語」は、ギリシア・ローマ世界の公用語ですので、交易商売をする者たちは、ギリシア語を話していたと考えられます。

つまり、イエスは、話す相手によって、これらの3つの言葉を使い分けておられた可能性がありますが、日常的には、アラム語をもっとも話されたと考えられます。

それは、福音書に出てくる主な「み言葉」は、アラム語だからです。

 

タリタ、クミ(マルコ5:41)

エパタ(マルコ7:34)

アバ(マルコ14:36)

エリ、エリ、レマ、サバクタニ(マタイ27:46)

 

さて、ピラトは、イエスの罪状を「ヘブル語」「ラテン語」「ギリシア語」で書かせましたが、もともと「ヘブル語」と「アラム語」は似ているし、ラテン語はローマの政治用語、そしてギリシャ語は文化・経済用語でしたから、エルサレムに集まっていたすべてに、イエス・キリストは、「ナザレのイエス、ユダヤ人の王」であることが伝わりました。ユダヤの宗教的指導者に対するピラトの強烈は反撃ですね。

 

(ヨハネ19:20)

20 それで、大ぜいのユダヤ人がこの罪状書きを読んだ。イエスが十字架につけられた場所は都に近かったからである。またそれはヘブル語、ラテン語、ギリシヤ語で書いてあった。

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